大木農園は、川越市南西部福原地区に位置する江戸時代より8代続く露地野菜農家です。
自宅裏には、江戸時代より作られた平地林を活用した落ち葉堆肥農法を今も続けており、減農薬、減化学肥料を心掛け、「安心安全な新鮮野菜を消費者へ」という理念のもと生産しています。落ち葉堆肥農法は、武蔵野の落ち葉堆肥農法として、2017年3月に日本農業遺産に認定されました。今後も伝統を大切にしながら、新しい事にも挑戦し続ける農家でありたいと思っております。
日本農業遺産は、我が国において重要かつ伝統的な農林水産業を営む地域(農林水産業システム)を農林水産大臣が認定する制度です。全国で15地域が認定されています。
「武蔵野の落ち葉堆肥農法」(平成29年3月 日本農業遺産認定)
火山灰土に厚く覆われ痩せた土地に、江戸時代から木々を植えて平地林を育て、落ち葉を集めて堆肥として畑に入れ、土壌改良を行うことで安定的な生産を実現し、その結果として景観や生物多様性を育むシステムが、今なお継承されています。
当農園がドキュメンタリー映画の題材になりました。
川越市・所沢市・ふじみ野市・狭山市・三芳町の五市町は三富と呼ばれる地域。この辺りでは、伝統的な「落ち葉堆肥農法」が360年以上続けられています。火山灰に覆われ作物が育ちにくかった武蔵野台地。荒地の開発のため川越藩は農家の人たちに木を植えさせ平地林を造成させました。この平地林を「ヤマ」と呼び落ち葉を畑の堆肥にして還元する江戸時代からの伝統農法。都心近郊の広い地域で落ち葉堆肥農法が守られているのは奇跡的だと言われるほど。それを後世に伝えるため製作されたドキュメンタリー映画「武蔵野」。原村政樹監督が3年の歳月をかけ、2017年11月に完成しました。